マスカット内科循環器科クリニック 小松島市横須町 循環器内科,消化器内科,糖尿病内科,漢方内科,呼吸器内科,肛門内科

豆情報

豆知識 6月19日

がん治療革命  ウイルスでがんを治す  パート2
3世代のがん治療用ヘルペスウイルスを開発された東京大学の藤堂具紀先生は脳外科が専門のため脳腫瘍の膠芽腫に対して研究を進めてこられました。
脳腫瘍以外のがんに対しても効果が期待できます。去勢抵抗性再燃前立腺がん、進行性嗅神経芽細胞腫、進行性の胸膜中皮腫臨床試験が行われています。
固形癌であればあらゆる種類のがん治療に効果が期待できそうです。

豆知識 6月12日

「遺伝子組み換えによってウイルスをコントロールしてがん細胞だけを殺して正常な組織を傷付けない」
これがウイルス療法の基本的な考えです。
単純ヘルペスウイルスの80以上ある遺伝子のうち3つの遺伝子を操作します。
1つ目のγ34.5遺伝子の働きをとめると正常細胞には感染しないでがん細胞だけで増殖できるようになります。
2つ目のICP6の遺伝子のはたらを止めると正常細胞に感染したヘルペスウイルスは増殖できなきなります。なぜならウイルスのDNAを合成できなくなるからです。がん細胞では分裂を繰り返してドンドン増えていくためにDNA合成に必要な酵素をたくさんもっているのでウイルスは増殖することができます。
ここまでの2世代のがん治療用ヘルペスウイルスでは安全性は高いのですが治療効果が不十分でした。
3つ目のアルファ47△の遺伝子を止めることで免疫システムから逃れなくなり、抗がん作用が飛躍的に向上しました。さらにがん細胞でのみウイルスがよく増殖できるようにデザインしてあります。
20216月に世界で初めて脳の悪性腫瘍膠芽腫に対して保険が適応となりました。
この薬を開発したのは藤堂具紀先生、東京大学医科学研究所所属の脳外科医です。
詳しくは文春新書、がん治療革命 ウイルスでがんをなおす藤堂具紀著をご覧になってください。

豆知識 6月5日

哺乳類の排便時間をご存じですか?
猫、犬、ゾウなどすべての哺乳類は平均12秒で排便するそうです。
排便に時間をかけていると臭いで敵に襲われる危険があるからです。
排便に1分以上かけている方は哺乳類の範疇からずれています。
和式トイレの姿勢が本来の動物の姿勢で排便がしやすいのですが、
現代では殆どの方が洋式トイレを利用されています。
洋式トイレを利用する場合、前かがみ35度の姿勢(両肘を太ももにつけるとよい)が
最も排便しやすいのです。(直腸の曲がりが矯正され直腸と肛門が直線上になります)

免疫力を高める十カ条自分ですぐできる免疫革命


新潟大学教授  安保徹著 だいわ文庫から

1:日常生活でもっとも大切なのは、働きすぎないこと
2:生きていれば悩みは当然あるだろうが悩みつづけないように心掛けること
3:怒らないこと
4:頭を使うより体を使うこと
5:バランスのとれた食事を心がけること
6:睡眠時間をきちんと確保すること
7:いい人間関係をつくること
8:趣味をもつこと
9:笑いを心がけること
10:五感を刺激する自然や芸術にふれること
 

糖尿病

糖尿病の増加

日本における糖尿病の増加はめざましく、平成18年の国民・栄養調査では、糖尿病が 820万人糖尿病予備軍が1,050万人であり糖尿病・予備軍合わせて1870万人とい う状況である。40年前と比較して10倍以上の増加である。40年前と比べて何が変わっ たのでしょう?

1:実はこの30~40年間1日の総総摂取カロリーは約2100キロカロリーで殆ど変っていません。
2:脂肪の摂取量は40年前の4倍に増加して太りやすくなっています。
カロリー摂取量が同じでも、米などの炭水化物で取るのに比べて脂肪で取る方が断然太りやくなるのです。
3:自家用車の普及とともに、運動不足となり、内臓脂肪が増加した肥満体になっています。
日本人はもともと、インスリン分泌能が低いという遺伝素因を有しているが、
内臓脂肪の増加により、インスリン抵抗性が加わり糖尿病患者の顕著な増加が起こったと考えられます。

糖尿病の予防

脂肪の取りすぎをひかえて、肥満体にならないよう、しっかり運動すればよいのです。
決してごはんを食べすぎたから糖尿病になったのではないのです。
バランスのとれた食事をこころがけてください。
 

豆知識 2月4日

今年はインフルエンザB型が猛威を振るっています。当院でもA型とB型の比率が例年だと8対1か9対1なのに対して今年は4対6または3対7ぐらいの比率です。今年のB型インフルエンザは感染能力が高いのでしょう。

 インフルエンザに罹患すると最近はタミフルに代表される抗インフルエンザ薬を投与します。しかしこの薬はインフルエンザウイルスを殺す薬ではなく感染した細胞の中で増殖したインフルエンザウイルスが細胞の外に出るのを妨げる薬です。そのため症状発現後48時間が経過してウイルスが広がった場合には効果が期待できません。

 一方麻黄湯、葛根湯に含まれる麻黄、桂枝には感染した細胞の中でインフルエンザウイルスが増殖させない作用があることが判明しました。麻黄湯、または葛根湯と抗インフルエンザ薬を併用すれば抗インフルエンザの相乗効果が期待できます。

 インフルエンザに罹患すると発熱、体の節々が痛む症状を伴いますが、抗インフルエンザ薬だけではこれらの症状はとれません。麻黄湯、葛根湯を併用することで体を温め、発汗することで早期に熱が下がり元気になることができます。

インフルエンザの治療には漢方薬と抗インフルエンザ薬の併用が鉄則です。